「なんで沸騰する前にパスタに塩を入れるんだ!!」
「フォークでかき混ぜるな!!フライパンを回せ!」
ホステルでパスタを作っている時に近くにイタリア人のステファノンが近くにいると、毎回自分の料理のように入念にチェックしてくる。
「今教えたことは絶対次やれよ!俺はお前の友達だから言ってあげてるんだからな」
、、めんどくさいイタリア人だな
僕はオーストラリアのホステルに住んでいて、フランス人が大半なんだけどイタリア人もまあまあいる。
パスタを作る材料は比較的安価ですぐに出来るから僕はよく作る。好きなパスタはペペロンチーノ。
別の日、またパスタを作ろうとキッチンへ向かうと、そこにはステファノンを含む4人のイタリア人が僕と同じようにパスタを作っていた。ダリオともう一人坊主のステファノン、そしてアントニオ。
僕が材料を並べて作り始めると、彼らは僕のフライパンをチラチラ見てきた。
彼らの横で僕は沸騰しているパスタにオリーブオイルを入れた。
すると「ケカツォフォイ!」(何やってんだとイタリア語)と同時に他のイタリア人も
ノーーと言いながら頭を抱えた。手を丸めて白目になったり、倒れる演技をしたり、まじでキレるやつもいた。
「ステファノンだけ強烈なキャラと思っていたけど、他のやつもこんなにパスタに必死なのか。なんだイタリア人、、面白すぎだろ」
また別の日もパスタを作っていると、新しくチェックインしてきたであろう新入りのイタリア人2人が、同じように僕のパスタをチェックしてきた。フライパンの回し方も僕に見せながら教えてきた。
ソースと刻んだチーズ、そして"沸騰したパスタから取れた塩が染み込んでいるお湯"が合わさってフライパンの上でクリーミーになっているかどうかすごくこだわって確認してきた。
「うわー、、イタリアまじでみんなこんな感じなのか」
ある日の夜にステファノンがホステルの外の階段に座っていたから、僕は近づいて彼にこう言った。
「お前だけがクレイジーだと思っていたけど、他のイタリア人もお前と同じような感じなんだな。パスタ、ちゃんと作るよ。」
そしたら彼が
「当たり前だろ!お前変な作り方したらあいつらに殺されるぞ。俺はシリアスだ。マジな話だからな」と言った。
パスタだけでなく、エスプレッソ、サッカーの話になると目つきが変わるイタリア人。
日本に帰ったあとも僕はペペロンチーノを作っている。もう怒ってくれるイタリア人たちはいないけど、クリーミーにして、フライパンを回して作っている。
