エラ01タトゥー

男女共用のシャワールームの中に入り頭をバリカンで剃っていると、一人の女性が入ってきた。

僕に少し目線を向けてから付けていたメイクアップを落とし始めた。夜に静かなバスルームに無言の2人という何ともきまづい状況になったから、声をかけてみた。

彼女はエラで、19歳。ドイツ人で首元に、18K独特の綺麗な"ちゃらん"と音が鳴るネックレスを付けていたのが印象的だった。

「イヒビンカズマ. シュンディヒケネンツレアネン」と言ったら笑ってくれた。

ホステルで色んな国の旅人と会うと、主要な国の言語を自然と覚えてしまうのもホステル長期滞在者あるあるなのかもしれない。

彼女がいなくなった後も、丁寧に自分の頭に剃り残しがないか確かめて綺麗になった坊主頭を洗って部屋に戻り、みんなを起こさないように静かにベットに入った。

次の日キッチンで肉を焼いていると、エラがいた。

彼女は昨日の会話で結構和んだ雰囲気になったこともあって、あっち側から結構話しかけてきて、沈黙には困らなかった。

肉の焼き具合を見るのと同時に、彼女の会話に耳を傾けるのには、結構神経を使った。

しかし、これは余談だが、みなさんドイツ人で英語が流暢ではない人に会ったことがありますか?僕はないです。2年間もホステルに住んでいて、合うドイツ人は英語がとても上手い。フランス人と違って笑

、、色々と話していたら、なんと、彼女と同じ部屋だったことが分かった。

2日前に着いたばかりで、入れ違いがあったり、昨日の夜は部屋が暗かったから全くわからなかったけど、それには驚いた。と同時に、結構おしゃべりな彼女とこれから一緒の部屋で付き合って行かなけれないけないのかと思うと、少し面倒だったけど、俺は今海外のホステルに住んでいるんだ。せっかく来ているんだから、どんなことが起こっても毎日を楽しもうじゃないか。とも思った。

その流れで一緒に作ったものを食べるんだけど、僕は肉とアボカドとニンニクがたっぷりと乗った料理を適当に盛り付けた。料理の名前は存在しない。とにかく自分にとって元気になるものをお皿に盛り付けて食べている。エラはパスタだった。

その後、キッチンが閉まるからその流れでホステルの外に行ってまた彼女と色々と話して、部屋に戻っても彼女が話しかけてきたから静かに聞いてあげていた。

特に恋愛感情とかはその時はなかった。おしゃべりな子供の相手になってあげているような気分だった。。

エラがベットからノートを取り出して、「今日の日記を書く」と言い出して、部屋の床の絨毯に2人であぐらをかいて何やら書き始めた。。

日記を書いている傍ら、「Kirschkernweitspuckweltmeisterschaft」というめちゃめちゃ長いドイツの単語を教えてもらったり、マシンガントークを冷静に受け止めたりしていると、ふとエラがお兄ちゃんの話をし出した。

お兄ちゃんはスペインのバーで働いていて、(ユーロ圏内だから、ドイツ国籍でもビザ無しでスペインで働くことができる。)

ずっと仕事が辛くて辞めたいらしい。(やめてさっさとドイツに帰ればいいじゃんと思っていたけど、何も言わずに聞き続けた。)

「お兄ちゃんはネガティブなことがあると、タトゥーを掘ってその感情を発散するんだ。」

そう言って、エラは日記を見せてくれた。

そのノートには日記以外にも、イラストが描かれていた。

「このイラストをお兄ちゃんに送って、そのデザインを参考にしてお兄ちゃんがタトゥーを入れるの」

「せっかくだから、カズマにもなんかイラストを描いて欲しい。お兄ちゃんはイラストの意味を欲しがるから、イラストとその意味を考えて欲しいの」

彼女のペースに乗せられて、結構会話が楽しくなっていた僕は、考えてみることにした。こういうの意外と楽しい。何か創るのって楽しい。(この「ホステル日記」を創作している瞬間も、もちろん楽しい。)

10分くらいでイラストが完成して、意味を説明したら意外と喜んでくれて、その場にお兄ちゃんにその画像を送った。。

「いいのか、エラは俺のこと知ってるけど、お兄ちゃんと俺は会ったことないぞ。。」

普段はこんなに馴れ馴れしく女の子とは会話をしないんだけど、エラとはなんだか雰囲気があったというか、彼女のペースに乗せられていた。

インスタの写真とかを見せてくれたけど、周りが男ばっかりで、「あーそういうタイプか」と思ったけど表情には出さずに会話を続けていた。

ドイツではエラの彼氏と予定が合わない時に、彼氏の男友達とよく一緒に遊んでいたこととかもあったそうだ。(こういうの結構"ヨーロッパカルチャーだな"とか思うんだけど、、俺がこういうの慣れていないだけ?俺だったらこれはありえないけど、彼氏もこのことは知っているらしい。いやー理解できない笑)

まあ、ここまでダラダラと書いてきたけど、彼女がエラで、ホステルで僕のことを見つけたら走って寄ってくる。でもそこには恋愛感情はなくて、結構ヨーロッパ独特の距離感というか、僕も経験として彼女と関わるのは結構興味があったし、エネルギーが良いから自然と一緒に過ごす時間が沢山できた。お互いに好きな男、女について議論したりもする距離感だった。

さまざまな旅人と会ってきたけど、彼女とは割と長く深く関わったと思う。彼女について話すことがまだまだあるけれど、とりあえず、エラに関する最初の章はこれくらいにしておこう。


(全部一気に書かずに、エピソードごとに分けた方がいいかも。 [エラ]なんだこいつ. (周りから噂されていた。みんなに「やった?」と聞かれた。でも女の子がわはどう思っているのか分からないし、考えても分からないから知らない。) [エラ]タトゥーの話。ここで書く。 [エラ]韓国人ナンパの話。 [エラ]ついに一線を越える?(断られた朝も、普通におはよーと言って、普段と変わらないのが、なんか不思議だったけど、どちらも「あまり深く考えても仕方がない、分からないからやめよう」みたいな性格が似ていたのかもしれない。だからこういうことができたのかもしれない。) [エラ]ざヒード(泣いて送る。みんなに見られていたけど、自分も何でこんなガキなんか相手にしなければいけないんだと思っていたけど、一人で暗い道を返すわけにはいかなかったので、しょうがなかった。) ↑ なんでこんなにかまってくるのか分からなかったし、やらせてくれなかったし、それでもお互いのことを知りすぎていたので何とも離れられないというか、僕の顔を見たらすぐに声をかけてくるのがうざかったが根がピュアだったのでまあ、しょうがないと思った。 )

韓国人の女性をナンパしてというか体が先に動いてしまった。

インスタを交換してデート?というかご飯の約束をしたんだけど、そしたら相手が多分怖いのか誰かを誘った。2対1はなんか嫌だったから俺がエラを誘った。そしたら結局一人でくるとなって俺とエラとその女性という感じで奇妙なデートが始まった。

エラも女の子だからこういう「誰かの男女関係を助ける系」ってなんかわからないけど女の子からするとワクワクしながら手伝ってくれる。

相手のインスタとかを解析して行った。鋭い指摘自分には見えない世界を女子たちは生きていた。だったら自分が交換したインスタは相手にもエラと同じように分析されているのかも知れない思ってから怖くなった。

やろうとして断られて、その後も一っしょに過ごして、ザヒードの件も書いたら、恥ずいけど面白い。


タトゥーの話

シドニーのバックパッカーの同じ部屋にドイツ人の女の子がいました。

その子が部屋で絵を描いていて、なに描いてるの?と聞いたら「お兄ちゃんのタトゥーを考えている」と言っていた。そのお兄ちゃんは毎回ワンセンテンスでお題を出して、(今回の兄からのお題が”この世界は僕を疲れさせる”だった。)その子がそれについてのタトゥーのデザインを決めて兄が受け取ったものをタトゥーアーティストの人に渡して掘ってもらっているらしい。

その子の兄はスペインのバーで働いていて毎日お客さんの相手をするためにアルコールを摂取しなければいけないから心身ともに疲れていて、(だからお題”この世界は僕を疲れさせる”)辞めようにもアルコール摂取が習慣になっているからプライベートでも飲んでしまうらしい。

このタトゥー以外にもお酒で疲れた関連のタトゥーが既に4つ彼の体に彫られていたのを写真で見せてもらった。(デザインはもちろんその子が全部考えた)

そうこう話しているうちにその子の兄から”人は訪れたり去ったりする”と言うお題でタトゥーのデザインを考えてと言う内容のテキストがその子から送られてきて、自分と一緒に2人で考えようと言う事になった。

思ったのは、人生で何かネガティブな事が起こった時に歌を作ったり、スポーツしたり、絵を描いたりする人がいるけど、自分の体にタトゥーを掘ってエネルギーを昇華する人は初めて知った。